「熊本ラーメン」という名前から “熊本から生まれたラーメン” とイメージしがちですが、実は他の地域のラーメンとも深い関わりがあることをご存知でしょうか?
そのルーツを知っていただいた後には、今よりもっと熊本ラーメンを好きになっていただけるはずです。
それでは、ちょこっと熊本ラーメンを知る旅へ行ってらっしゃい!
目次
2. 熊本への伝来と広がり
・玉名ラーメンと3人の青年
・熊本ラーメン独自の発展
1. 熊本ラーメンのルーツは “あのラーメン”!!
熊本ラーメンと関わりが深いのは、とんこつラーメン “発祥の地” である福岡県久留米市の久留米ラーメン。
その中でも、1947(昭和22)年に久留米市で開業した屋台「三九(さんきゅう)」がルーツと言われています。
なんとこの三九は、元々のとんこつラーメンの特徴であった「濁りの少ない、澄まし仕立てのとんこつスープ」を、今の特徴である「白濁スープ」に変えてしまったお店なのです!!
その発端には、こんな失敗エピソードがあります。
ある日スープの火加減を任せて外出した三九の店主。
手違いで長時間火にかけたとんこつスープが煮詰まり、白濁してしまいます。
失敗かと思われたこの白濁スープは、骨髄などのコラーゲンが溶け出し、美味しいスープに変身!
その旨さ故にその後、三九は鹿児島県以外の九州各県に白濁とんこつスープを伝来していきます。
2. 熊本への伝来と広がり
白濁とんこつラーメンの創始とされる久留米の屋台「三九」が、熊本県玉名市の玉名駅前に屋台を出店したのは1952(昭和27)年。
瞬く間に口コミが広まり、人気店になります。
この三九の味に惚れ込んだ3人の青年が、それぞれ熊本市内で後に熊本ラーメンの元祖とも呼ばれるお店を開業するというエピソードがあります。
黒亭は、その元祖である「こむらさき」創業者の山中氏にラーメン作りを指南頂きました。
また、久留米にはなかったニンニクを加工した風味付けは、熊本で発祥し、お店によりさまざまなアレンジが加えられていったのです。
熊本ラーメンの大きな特徴のひとつに、「ニンニクチップ」や「黒マー油」といったトッピングがあります。
ニンニクチップは、ニンニクを油であげたもの、黒マー油はニンニクを揚げた後の油のことです。
このトッピングによってほろ苦い味と香ばしさがプラスされ、濃厚な熊本ラーメンのスープの美味しさを際立たせます。
熊本ラーメンにニンニクが使われている理由は、玉名市で海苔の養殖が盛んだったため!
労働者たちに身体を温め、精をつけてもらおうとニンニクを加えたラーメンを開発したことがはじまりとされています。
今では、お店ごとの独自のスープやオリジナルトッピングなどもあり、ひとえに熊本ラーメンといっても、どれも個性的で特徴が全面に出ています。
3. 黒亭のはじまり
熊本ラーメン専門店・黒亭は、1957(昭和32)年に平林武良・絹子夫妻により創業しました。
画家を志す武良が生活のために、こむらさき創業者の山中氏にラーメン作りを習い、熊本市二本木2丁目にラーメン店をオープン。
武良の好きな絵の具の色「黒」にちなんで店名を「黒亭」としました。
「熊本ラーメンの伝統を守りながらも進化を続け、どこにもないオンリーワンの一杯でお客様に幸せと感動をお届けしたい。」そんな思いを込めて、昔ながらの優しい手作りの味を目指して作っています。
スープ・焦がしにんにく油・麺・チャーシューがバランスよく、美味しくお召し上がりいただける製法にこだわり、オンリーワンの味をお客様にお楽しみいただけるよう、ブラッシュアップを続けています。
黒亭のこだわり、おいしさの秘密については、次回以降のブログで改めてご紹介させていただきます。
熊本ラーメンの歴史はいかがでしたでしょうか?
ぜひ熊本にいらした際には、歴史を感じながら熊本ラーメンをお楽しみください!
►黒亭厳選~熊本グルメパック~ | 熊本ラーメン専門店黒亭公式オンラインショップ
► 黒亭本店からの直送便 | 熊本ラーメン専門店 黒亭 公式サイト
参考資料
・熊本ラーメン | 観光地 | 熊本市観光ガイド
・熊本ラーメン 本場で味わえる魅力とは | たびらい熊本
・全国ご当地ラーメン – 熊本ラーメン – ラーペディア – 新横浜ラーメン博物館
・ラーメン史コラムvol.11 | 日本ラーメンファンクラブ
・玉名ラーメン協議会 | 丸光グループ
・熊本ラーメンの特徴とは?熊本ラーメンの味や歴史を徹底解説! – マイメシ-熊本グルメが一番見つかる!-
・白濁とんこつスープの歴史について | 業務用調味料 ラーメンの老舗卸問屋 足立商店